別の時代のトヨタ・パフォーマンスを軸に再構築されたセリカ

Ryan Tuerckの最新プロジェクトは、レストアでも単純なエンジンスワップでもない。1990年代のセリカが、現代のトヨタ製ラリー系ハードウェアと、シャシーを大きく切り込むことをいとわない発想で再構築されたらどうなるかを、根本から描き直したものだ。GT411として知られるこの成果は、1994年式セリカの外殻に、現在のGR Corollaのパワートレイン構想を組み合わせ、さらに前輪駆動クーペを本格的な四輪駆動競技車へ変えるだけの構造変更を加えている。

提供されたレポートによると、作業は錆びた殻になるまで剥がされた米国仕様のCelica GTから始まった。そこから先は、見た目だけの変更やボルトオン改造の域を大きく超える。ラリー用途に仕立てるには、フロアパンの大規模な加工と、四輪駆動の駆動系を受け入れるためのチューブラー式リアサブフレームの追加が必要だった。レポートでは、この変貌した駆動系の一部としてWavetracデファレンシャルとHolingerのシーケンシャル・ギアボックスが挙げられており、最終形が見た目の元ネタとはどれほど離れているかが分かる。

このレベルの再発明こそがGT411を際立たせる。多くのチューニング車両は、既存レイアウトからより多くの出力を引き出すことが目的だ。だがこの一台は、車両そのもののアイデンティティを変えてしまう。米国仕様の第6世代Celicaは、四輪駆動のラリー専用モデルとして販売されたことはない。Tuerckのチームは、実質的にそのプラットフォームが公にはならなかった姿を作り上げた。

小さなエンジン、深刻な出力

エンジン選択も、このプロジェクトの興味深い要素のひとつだ。大排気量エンジンを話題性だけで載せるのではなく、GR Corollaに搭載されるトヨタのターボ付き3気筒G16Eエンジンを使っている。市販状態のGR Corollaもすでにかなり異色の高性能車だが、GT411は工場出荷時の出力をはるかに超える。提供されたレポートでは、このエンジンは低ブースト設定で500馬力、最大ブーストで600馬力を発生するとされている。

その数値の裏には相応の作り込みがある。記事では、Garrett G30-770ターボ、Teixeira Fabrication製の特注エキゾーストヘッダー、Nitto Performance Engineering製の鍛造ピストンとコンロッド、Kelford Stage 2カムシャフト、Supertechのバルブトレインが挙げられている。なお、製作の大半はTeixeira Fabricationが担当したとされる。これらの部品が示しているのは、このプロジェクトが新奇性だけに頼っていないということだ。明確な性能目標を中心に組み上げられている。

ほかの変更点も、その意図を補強している。ロールケージとカーボンファイバー製ボディパネルは、古いセリカを放置されたストリートカーから競技車へと変えるのに役立つ。Tuerckの言葉を借りれば、狙いは90年代のCelica GT-Four系譜に触発された「psycho rally car」だったという。その表現は劇的だが、レポートに記されたハードウェアはそれを裏付けている。

スペック表より、競技デビューの方が重要だ

この種のビルドを最もよく証明するのは、ダイノ数値ではない。実戦で機能するかどうかだ。その点でGT411は、即座に印象を残した。提供されたレポートでは、車両はモンタナ州ビッグスカイで開催されたFAT Ice Raceでデビューし、初戦で2位に入ったという。

この結果が重要なのは、新しく完成したビルドは初期の走行で弱点を露呈しがちだからだ。新しい駆動系、見直されたサスペンションジオメトリー、冷却系、電子制御は、レース条件下でいずれも弱点になり得る。初戦で表彰台に立ったからといって開発が完了したわけではないが、基本パッケージが一貫していることは示している。

ノスタルジーの要素も本物だ。Celicaという名は世界ラリー選手権の歴史と深く結びついており、レポートもその系譜を明確に持ち出している。GT411はGT-Four時代の記憶を受け継ぎながら、その下回りのほぼすべてを更新している。見慣れたシルエットをまとった、現代的な競技コンセプトだ。

こうしたプロジェクトは、エンスージアストのパフォーマンス文化がどこへ向かっているかも示している。純粋なオリジナリティだけ、あるいは過剰さだけを追うのではなく、GT411は歴史的なフォルム、現在の純正技術、そしてカスタムファブリケーションを、モータースポーツの物語としてハイブリッドに結びつけている。見た目は明らかにセリカだ。駆動の血統は明らかにGR Corollaだ。しかし同時に、これは紛れもなく独自のマシンである。

  • GT411は1994年式の米国仕様Celicaの殻から始まり、フルの四輪駆動化が施されている。
  • 改造されたGR Corollaの3気筒エンジンは、報道によれば最大600馬力を発生する。
  • この車は初の競技出場で2位を獲得した。

この記事はThe Driveの報道をもとにしています。 元記事を読む.

Originally published on thedrive.com