疥癬に対する単回塗布の可能性
重度の疥癬に感染した豚のモデルで、オリーブオイルを基剤とする乳液を全身に一度塗り、4時間置いたところ、24時間以内に生きたダニと生存可能な卵が除去された。研究はScience Translational Medicineに掲載された。
これは前臨床段階の証拠であり、人で有効性が確認された治療ではない。既存の治療は動くダニを殺せても卵を残すことが多く、孵化後の再投与が必要になる。
卵が治療上の課題になる理由
疥癬は微小なダニSarcoptes scabieiが皮膚上層に潜り、卵を産むことで起こる。強いかゆみ、炎症、発疹様の病変、かさぶたを引き起こし、年間約4億人が影響を受けるとされる。
ペルメトリンやイベルメクチンは主にダニの神経系に作用する。卵にはまだ十分に発達した神経系がないため、孵化後に追加投与する必要がある。

2つの有効成分
乳液は、卵の孵化に必要な酵素を阻害するabametapirと、マヌカ油由来の天然化合物で成ダニを速やかに殺すflavesoneを組み合わせている。
豚では、4時間置いた単回塗布により、1日以内にすべての生きたダニと生存可能な卵が消失し、42日間再発しなかった。最初の1週間には、かゆみ行動とかさぶたも大きく減少した。
結果が示すこと
この研究は卵とダニの両方を対象にし、1か月以上観察した。ただし豚での研究であり、人に対する安全性、効果、日常使用への準備が確認されたわけではない。

今後は人での臨床試験、用量指針、製造計画、規制上の承認が必要になる。現時点では、有望な前臨床結果と読むべきだ。
この記事はMedical Xpressの報道に基づく。原文を読む。
Originally published on medicalxpress.com







