宇宙の根本的な疑問への一つの答え

新たな理論研究によると、長年存在が仮定されてきた粒子が、生まれたばかりの宇宙のエネルギー収支を一時的に支配し、宇宙膨張のペースを変え、最終的に物質が反物質を上回る条件を生み出した可能性がある。

候補となるのは右巻きニュートリノで、自然界で検出されているニュートリノの仮想的な対になる粒子だ。9月8日にPhysical Review Lettersで発表されたこの研究は、そのような粒子の発見を報告するものではない。むしろ、これらの粒子がより深い謎の一部を解決できる可能性を示すシナリオを提示している。なぜ観測可能な宇宙にはこれほど多くの物質が存在するのか、という謎だ。

この疑問は、素粒子物理学の基本的な予想に基づいている。初期宇宙の過程では、概して同程度の物質と反物質が生み出されたはずだ。物質と反物質が出会うと、両者は対消滅する可能性がある。もし均衡が完全に保たれていたなら、恒星や惑星、人間を形作る通常の物質はほとんど残らなかっただろう。

ニュートリノが特異な理由

ニュートリノは、既知の粒子の中でも最も捉えにくいものの一つだ。物質との相互作用が極めてまれなため、膨大な数のニュートリノが地球や人間をほぼ何の影響も与えずに通り抜けている。原記事によれば、太陽ニュートリノは1光年の厚さの鉛板を通過して、ようやく1個の原子と相互作用することもある。

科学者は3種類のニュートリノのフレーバーを検出しており、ニュートリノは移動中にそれらの間で変化できる。この挙動には、ニュートリノが質量を持つことを必要とする量子効果が関わっている。しかし、素粒子物理学の標準模型はニュートリノを質量のない粒子として記述しており、理論と観測の間に食い違いを残している。

提案されている拡張の一つが、右巻きニュートリノを導入するものだ。素粒子物理学でいうヘリシティとは、粒子のスピンと進行方向の関係を指す。検出されているニュートリノは左巻きだ。右巻きニュートリノは重要な点で異なる。既知のニュートリノと同じ形では弱い核力を感じないのだ。

短い時代がもたらす大きな効果

新たな提案では、右巻きニュートリノがビッグバン後の短い期間、初期宇宙の他のすべての成分を合わせた以上のエネルギーを担っていた可能性がある。この支配によって宇宙の膨張は速まったと考えられる。

膨張率を変えることは小さな調整ではない。初期宇宙では、粒子の相互作用と宇宙の冷却が急速に進んでいた。これらの出来事のタイミングが、どの反応が続くのか、いつ平衡から外れるのか、どの成分が後の時代まで残るのかを決める。

南極点にあるIceCube Labの実際の画像を基にしたこの芸術的な描写では、遠方の発生源がニュートリノを放ち、IceCubeのDOMと呼ばれるセンサーが氷の下でそれを検出している。
南極光の下で撮影されたIceCube施設は、地球を代表するニュートリノ検出施設だ。提案されている「右巻き」ニュートリノはまだ検出されていない。

研究者らは、初期宇宙が右巻きニュートリノに支配された時期があれば、重要な相互作用が遅れた可能性があると論じている。その遅れによって、物質と反物質の不均衡が生じたり維持されたりする条件が変わった可能性がある。これは、物質が完全に消滅しなかった理由を説明する一つの道筋になり得る。

この提案は、ニュートリノ質量の起源と、物質が支配する宇宙の起源という二つの未解決問題を結びつける。一つの標準模型への追加が、素粒子の挙動から宇宙の進化まで、まったく異なるスケールに影響を及ぼし得るかを問う点で、この結び付きは魅力的だ。

検出ではなく仮説

この研究は、右巻きニュートリノが存在する証拠ではなく、理論上の可能性として読むべきだ。右巻きニュートリノはまだ一つも検出されておらず、原記事もこの粒子を仮説上の存在として扱っている。

この区別は重要だ。物質と反物質の不均衡を説明する理論は、もっともらしい物語を語るだけでは不十分である。ニュートリノや初期宇宙、粒子相互作用について既に知られている事実に合致し、将来の観測や実験で検証できる予測を生み出さなければならない。

この研究の価値は、標準模型を拡張する試みで長く検討されてきた粒子に、具体的な宇宙論上の役割を与えたことにある。シナリオが洗練されれば、予測される影響が宇宙史の測定や、実験室での新たなニュートリノ挙動の探索と両立するかを調べられる。

この考えが科学的に重要な理由

宇宙論では、宇宙の最初期を間接的に再構成することが多い。科学者はビッグバン直後の最初の瞬間を、近くの銀河を観測するのと同じ方法では見られない。その代わり、理論モデルを宇宙進化が後に残した痕跡や、現在測定される粒子の挙動と比較する。

そのため初期宇宙の提案は強力である一方、厳しい条件を求められる。モデルは、確立された証拠と矛盾せずに、微視的な物理と大規模な結果を結び付けなければならない。ニュートリノはすでに、標準模型の最も単純な記述を超える物理を示しているため、右巻きニュートリノは特に有力な候補となる。

  • 既知のニュートリノはフレーバーを変えるため、質量を持つことが分かる。
  • したがって、標準模型の「質量のないニュートリノ」という予測は不完全だ。
  • 右巻きニュートリノは、その枠組みを拡張する一つの可能性を提供する。
  • 新たな研究は、それらが宇宙の物質と反物質の均衡にも影響し得るかを探っている。

より幅広い証拠に照らして検証されるまで、このシナリオは推測の域を出ない。それでも、ほとんど見えない粒子をめぐる未解決問題が、「なぜ宇宙には何かが存在するために必要な物質があるのか」という最大の問いに関わり得ることを示している。

この記事はLive Scienceの報道に基づいている。原記事を読む。

Originally published on livescience.com