エンブラエルとアンドゥリル、C-390に打撃任務を追加へ
エンブラエルとアンドゥリルは、C-390 Millenniumを現在の輸送任務の枠を超え、攻撃作戦へと押し広げる新たな兵器コンセプトを追求している。ファーンボロー航空ショーで両社は、アンドゥリルのパレタイズドBarracuda-500M巡航ミサイルをC-390に統合するための覚書を発表した。
この取り組みが合意段階から実運用能力へ移行すれば、提供された報道によれば、C-390設計に初めて攻撃能力が追加されることになる。それだけでも、この発表は単なる航空ショーでの通常の提携以上の意味を持つ。中型輸送機の使い方について、軍がより広くどう考え始めているかを示している。つまり、物流や機動のためだけでなく、迅速かつ大規模に展開できるスタンドオフ兵器の発射プラットフォームとしても使うという方向性だ。
この構想の中心にあるのはパレタイズド兵器であり、ミサイルを専用の攻撃機構成を必要とせず、貨物として搭載できることを意味する。この手法は、全く新しい航空機計画を待たずにミサイル発射能力を拡大する方法を軍が模索する中で、ますます魅力的になっている。すでに運用中の輸送機、特に複数の同盟国で使われている機体は、慣れ親しんだ兵站の枠組みの中からスタンドオフ効果を発揮できれば、より柔軟な戦闘資産になり得る。
エンブラエルにとって、その意義は特に明白だ。C-390は輸送機および給油機としての地位を築いてきた。攻撃オプションを加えれば、運用上の魅力が広がり、幅広い任務柔軟性を求める買い手が重視する競争環境で、この機体の位置づけを変えることになる。
顧客需要が提案を形作っている
エンブラエル防衛部門のボスコ・ダ・コスタ・ジュニア氏は、同社がこの構想について複数国から需要を受けていると述べ、欧州とアジアからの関心に言及した一方、具体的な顧客名は明かさなかった。この点は重要だ。なぜなら、この発表を純粋な技術的思索ではなく、市場需要への対応として位置づけているからだ。
現在のC-390運用国は、ブラジル、ポルトガル、ハンガリー、チェコに広がっており、さらに韓国、オランダ、オーストリア、ウズベキスタン、スウェーデン、アラブ首長国連邦、スロバキア、リトアニアから追加受注がある。したがって、パレタイズド打撃能力は、単一国向けの改修事業ではなく、拡大する国際的な機体群に組み込まれることになる。たとえそのオプションを求める顧客が一部に限られても、潜在市場は単一国改修よりはるかに広い。
一方のアンドゥリルは、Barracudaファミリーを手頃な価格、拡張性、迅速生産を軸に位置づけている。報道で引用された声明の中で同社は、この組み合わせを、実績ある空輸プラットフォームから同盟軍に大量のスタンドオフ効果をもたらす方法と説明した。この表現は、現在多くの防衛市場の調達を形作っている中核的な運用上の懸念を反映している。つまり、少数の高性能戦術機に依存せず、どうやってより多くのミサイル量を生み出すかという課題だ。
輸送機を兵器庫に変えるという構想にも戦略的な理屈がある。分散運用、補給のレジリエンス、弾薬の確保が機体の生存性と同じくらい重要な紛争では、輸送機を発射プラットフォームに変えられる能力は相手の計画を複雑にする。また、大量の専用攻撃機を購入しない国にとって、より適応性の高い戦力構造を提供できる。
試験日はまだないが、スピードもメッセージの一部
覚書と運用能力の間には、まだ大きな隔たりがある。コスタ氏は、BarracudaをC-390に載せる構想の初回試験時期を示すことを拒んだ。このスケジュールが示されていないことは重要だ。なぜなら、この種の統合には、物理的な搭載や投下機構だけでなく、任務システム、目標設定のワークフロー、ソフトウェア、安全認証、運用ドクトリンも含まれるからだ。
それでもエンブラエルは、この作業は迅速に進められると考えていると強調し、アンドゥリルの柔軟な手法を挙げた。スピード重視の姿勢は、短い開発サイクルと既存プラットフォームの迅速な適応をますます求める現在の防衛産業環境に合っている。長大で専用設計のプログラムを始めるのではなく、成熟した機体とモジュール化されたペイロードを組み合わせ、素早く市場投入できることを示す圧力が企業にかかっている。
C-390はその主張に特に適している。すでに拡大する世界的展開を持つ現代的な輸送機だからだ。エンブラエルが輸送用途を維持しつつモジュール化された攻撃能力を加えられれば、既存顧客と将来顧客の双方に対するプラットフォームの価値提案を強化できる。
ファーンボローで見えたより大きな流れ
Barracudaの発表は単独ではなかった。エンブラエルはファーンボローで、C-390とそのより広範なポートフォリオに関する他の防衛開発も示した。コスタ氏によれば、同社は2028年までにアラブ首長国連邦向けの最初の2機のC-390を引き渡す見込みで、これは署名からおよそ2年後に当たる。エンブラエルはまた、スウェーデンとオーストリア向けに2件のC-390訓練システム契約を発表した。
輸送機ライン以外では、ブラジルの自社工場におけるSaab Gripenの生産を計画16機から36機へ拡大し、追加機はブラジル向けではなく海外顧客向けにする方針も示した。さらにコスタ氏は、A-29の改良計画として、第5世代アビオニクス、新しいデータリンク、無人航空機対処任務への重点を挙げた。米空軍向けの別の協業で開発中のKC-390用ノースロップ設計ブームについては、試験時期の提示を拒否した。
これらを総合すると、エンブラエルが自社の防衛製品の戦略的意義を広げようとしていることが分かる。同社は単に航空機を売っているのではなく、モジュール性、輸出性、訓練インフラ、任務拡張を軸にした物語を構築している。提案中のBarracuda統合はその物語にきれいに収まる。成功した輸送機を、より広い軍事作戦の候補に変えるからだ。
アンドゥリルにとって、この提携は自律型かつ拡張可能な弾薬を、より多くのプラットフォームと調達経路に載せる取り組みを広げるものだ。エンブラエルにとっては、柔軟でスタンドオフ型かつ迅速展開可能な能力を重視する市場で、C-390をより魅力的にする手段となる。試験計画がないという事実は、この取り組みがまだ初期段階にあることを意味する。それでも、顧客需要と産業戦略がどこで収束しているかを示すシグナルとして、この合意は、最初のミサイルがパレットに載る前の段階でもすでに重要だ。
この記事はBreaking Defenseの報道に基づいています。元記事を読む。
Originally published on breakingdefense.com




